ネットワークで接続されたPCのUSB機器を、同一のネットワーク上にある別のPCから利用することができるUSB over IP(またはUSB over Ether)という技術を使うと簡単に音声伝送が可能になります。

この記事では、PCにUSB接続されたサウンドインターフェースを、別のPCから利用する方法を解説していきます。

■サーバー側の設定
USB機器が直接接続されているPCを「サーバー」と呼びます。まずサーバー側PCに、サウンドインターフェースをUSB接続します。

また、サーバー側PCでは、予めファイアウォールで7575番ポートを開放しておく(TCP/UDPともに)必要があります。ポートの開放方法は、Windowsの解説書などを参考にしてください。

ポートの開放が済んだところで、VirtuaHere Serverをダウンロードします。以下のサイトに有るWindows用のものを利用してください。環境によって32bit版と64bit版が選べます。

https://www.virtualhere.com/windows_server_software

ダウンロードしてきたvhusbdwin64.exe(またはvhusbdwin32.exe)を起動すると、次のような画面が表示され、接続待機の状態になります。

 

なお、USB server is stoppedの表示が出ている場合は、「Start」ボタンをクリックすることで起動します。

これで、他のPCからUSB機器に接続することができる状態となりました。

 

■クライアント側の設定
クライアント側には、クライアント用アプリをインストールします。下記サイトからWindows用のものを選択してください。こちらも32bit版と64bit版が存在します。

https://www.virtualhere.com/usb_client_software

ダウンロードしたvhui64.exe(またはvhui32.exe)も、インストールすることなくそのまま実行が可能です。起動すると次のような画面が現れます。

USB Hubが表示されているので、これを右クリックして、表示されたコンテキストメニューからSpecify Hubsをクリックします。つづいてSpecify Hubsが表示されるので、右側のAddボタンをクリックします。

表示された画面に、VirtualHere Serverを起動させたPCのIPアドレスと、その後に続けてポート番号の:7575を入力します。上の例では、192.168.0.253のIPアドレスを指定しています。ただしく入力が完了したら[OK]をクリックしてください。すると以下のような画面が表示され、VirtualHere Serverが見つかったことがわかります。[OK]をクリックして閉じてください。

起動直後のVirtualHere Clientの画面に戻ると、いま追加したUSB Hubが表示されています。このなかの「USB Sound Device」(または取り付けたUSBオーディオ機器の名称)を右クリックし、コンテキストメニューの中の「Use this device」をクリックします。

暫く待つと、このUSBオーディオインターフェースがクライアント側PCに接続され、一般的なUSB機器と同様に利用することが可能となります。

 

■音の再生
USBオーディオインターフェースのLINE INになにか音声を入力します。個の音をクライアント側PCで効くには、2通りの方法があります。

1.Windowsのサウンドコントロールを利用する。
設定→システム→サウンドの順にクリックしていき、サウンドの設定で出力、入力をそれぞれ次のように設定します。

出力:クライアントPC側のサウンドデバイス(図ではスピーカー/ヘッドフォン(Connexant…)
入力:VirtualHere Clientで指定したデバイス(図ではライン(USB Sound Device)

この状態にすると、クライアントPC側のスピーカーから、サーバー側PCに接続されているUSBオーディオデバイスに入力されている音が再生されます。

 

2.VLCプレーヤーを使う
フリーソフトのVLCプレーヤーを使っても再生できます。個のソフトを使うとバッファを確保することができるため、若干遅延が増えますが、切れにくい音声伝送が可能となります。

 

VLCプレーヤーを起動し、「メディア」→「キャプチャーデバイスを開く」をクリックし、表示された画面を図のように設定します。

キャプチャーボード:DirectShow
ビデオデバイス名:なし
オーディオデバイス名:VirtualHereで設定したデバイス名(図では「ライン(USB Sound Device)」)

この状態で[再生]をクリックすると、音声が再生されます。この際、「詳細設定オプションの表示」にチェックマークをつけると、バッファ量が設定できます。バッファは大きくするほど遅延が発生しますが、音切れがしにくくなります。

 

今回はLANの中でUSB機器を共有する方法を紹介しました。この仕組にL2-VPNを使うと、別の拠点にあるPCのUSBオーディオデバイスから音声伝送が可能です。高価なコーデックの代わりとして活用できます。

なお、本記事は弊社で独自に実験を行った結果を表示しており、必ずしもこの通りの結果になるとは限りません。また、この記事の内容を実施した際に発生した損害については弊社は一切感知しません。

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